井上酒造(神奈川県)



井上酒造株式会社は、寛政元年(1789年)の創業以来、七代、二百年以上にわたって酒匂川流域に広がる足柄平野大井の庄で、箱根からの清涼な冷気と丹沢の伏流水、そして厳選された原料米を使って日本酒を造りつづけてまいりました。
その間「酒は人柄が造る」と信じ一貫して守り通してきたものがあります。
それは三つの「和」です。
最初の「和」は造り手が相和して酒造りをする。ふたつめの「和」は飲んだ人の心が和らぐ酒を造る。最後の「和」は繊細な日本文化すなわち和の心を持って酒造りをするというものです。
これからもこの三つの「和」を守り、ひたすら真心込めた酒造りを続けてまいります。ぜひ一度ご賞味ください。

井上酒造の歴史
神からの啓示
当社は、寛政元年(1789年)に井上家6代目要七によって創業されました。
当時農業を営んでいた要七が、新しい商売をもとめて城下町小田原への道すがら石につまずき、ふとその石を見ると徳利の形をしていた。
これは酒造りをしなさいという神の啓示であると考え酒造業を始めたという逸話が今でも語り継がれております。
その石は、今でも井上家の家宝として大切に保存されています。
以来、酒屋2代目吟造、3代惣兵衛、4代定次郎、5代満之助、6代善雅とつづき現在に至っております。

時代の変遷と共に銘柄も変化
創業以来220年が経過しておりますが、その間時代の変遷と共に銘柄も変化を重ねてまいりました。
昭和に入って終戦前後まで「国基」(コクキ)という銘柄で出荷し、その後は「東祝」(アズマイワイ)というように時代背景も反映しながらその銘柄が変わってまいりました。

箱根山誕生
今からおよそ50年前、ヨーロッパ諸国に輸出を始めるにあたり海外でも通用する銘柄を検討した結果、当社から毎日眺めることができ日本を代表し世界的な観光地でもある箱根に因んで「箱根山」(ハコネヤマ)という銘柄に決定、商標登録し、今日では当社の代表銘柄となっております。他に「箱根薔薇」「箱根七福神」の商品があります。
また、3年前、南部杜氏から能登杜氏に交代したのを機に、米の味にこだわった酒造りを追求、「仙鳴郷」というブランドも立ち上げました。

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